ご挨拶

(一社)全国青果卸売市場協会会長

 明けましておめでとうございます。全国の卸売市場の皆様方におかれましては、ご家族お揃いで輝かしい新しい年を迎えられたことと存じ、心よりお慶び申し上げます。
 さて、昨年のわが国経済は、企業収益の増加や人手不足などを反映して、政府の経済指標においても実質成長率が7四半期連続のプラスとなり景気は緩やかな回復基調が続いていると公表しております。この景気の流れが、今年は地方経済にも幅広く行き渡ることを大いに期待しているところですが、これまで二度延期されてきた消費税率の引き上げが、いよいよ来年10月には10%となることが決定されています、回復基調にあるといわれている景気への影響が心配です。
 ところで、昨年は九州北部豪雨や台風などの災害が発生しました。一昨年の熊本地震の復旧・復興、そして6年が経過した東日本大震災、地元の方々の懸命な努力により復興への取組みも着実に前進しているようです。改めて、自然災害が多い日本では平時からの防災への備えの大切さを思い知らされるとともに、今年こそは災害のない年となるよう願う次第です。
 また、我々を取り巻く情勢は、少子高齢化に伴う人口減少の進展による食料消費の量的変化、社会構造の変化に伴う消費者・実需者ニーズの多様化、農産物の国内生産・流通構造の大きな変化など、引き続き厳しい状況となっており、先行き多難と認識しております。
 このような中、政府は、一昨年11月「農業競争力強化プログラム」を、そして、昨年12月、「生産者・消費者双方にメリット向上のための卸売市場を含めた食品流通構造の改革について」を決定したところです。
 この間、私も様々な会議の場において、また自民党農林部会合同会議に出席して地方卸売市場の立場からの意見を申し述べてきたところです。
 その中で感じたことは、我々の仕事が一般の人たちに正確に伝わっていないということです。卸売市場流通は低コストで高い効率をあげるために、委託で集荷する卸と販売を受け持つ仲卸の分業になっています。
 しかし、規制改革委員会の提言では、直売所やほんの一部の直販をしている生産者及び市場外流通業者との比較で多段階の非効率な流通と決めつけられてしまいした。規制改革委員会の提言では「JAは安易に市場に出荷するな」とまで書かれてしまいました。
 我々の業界は農産物を、ただ右から左に動かして手数料を吸い取っているコストにしかなっていない業界だと言われ、間違った認識の「強い農業つくりプログラム」で改革をされようとしたのです。
 私はこのように間違った認識をされてしまったことは、情報発信をしてこなかった我々にも責任があると思います。今回の件を反省して、私たちの仕事が野菜農家や果実農家にとっていかに役立っているか世間にアピールしていかなければならないと思います
 今年は、我々卸売市場にとって、大きな節目・転換点となる慌ただしい一年になることが想像されます。しかし、我々は、卸売市場法等がどのように見直しが行われようとも、地方卸売市場はこれまで同様に、産地市場としての強みを活かした経営戦略を基に、生産者手取り向上と自らの強い経営つくりの為に行動を起こすことが大切だと思います。これまで以上に時代の変化に合わせた大胆な発想力と行動力が今ほど必要な時はありません。そのためには、しっかりとした人材育成をしながら後継者を育成し、強い組織を創り、自分の会社は自ら守り社員を幸せにしていく、その強い信念を持って全力で取り組む決意で進んでいきたいと思います。
 さて、今年の全青協第51回秋の大会は、熊本県青果卸市場連合会及び全青協九州支部の皆様方のご協力を頂き、10月23日(火)熊本市で開催することで準備を取り進めております。多くの卸売市場の皆様方のご支援・ご協力、そしてご参加をお願いします。
 最後に、全国の卸売市場の皆様方のご多幸とご繁栄を心から祈念申し上げて、新年のご挨拶と致します。

 (平成30年新年のご挨拶より)


一般社団法人全国青果卸売市場協会
会長   月田 求仁敬