ご挨拶

(一社)全国青果卸売市場協会会長

 明けましておめでとうございます、本年もよろしくお願いします。
 2022年の話題を振り返るとロシアのウクライナ侵攻、円安、そして3年目のコロナということだったでしょうか。 2023年はインボイス、物流の2024年問題に対応するパレット化、老朽化する施設の更新と低温物流への対応が考えられます。
 このようなことには否応なく対応していかなければなりませんが、我々地方卸売市場は将来に対してどのようなことをしていかなければならないのか。 2023年はそれを実行すべき年ではないでしょうか。
 青果卸売市場全体では取扱高が4兆円から3兆円に減ってしまったと言われています。
その減った売り上げはどこに行ったのでしょう。 市場取引が減った売り上げを取り込んで、いや奪って成長しているのはメジャーな生鮮の通販会社だけではありません。周りを見渡すと以前にはなかった新しい流通を創ろうとしている若い人達、若い業者が目立ってきました。ある業者は店頭での委託販売を仲介する。またある業者は生産地に入っていき海外への販売まで視野に入れて生産から販売までを垂直統合あるいは水平統合の取り組みを始めるなど、青果物流通の新たなビジネスモデルを模索する動きが顕著になってきました。
 それに対して我々は行動を起こしたでしょうか、いやどんどん新しいことに挑戦して成長している市場もあります。
 しかし、卸売市場全体としては依然として待ちの姿勢が多いと思います。
待っていても売り上げは舞い込んでは来ません。これからはそれぞれの市場の得意を活かし売り上げをとりに行きましょう。
 我々地方卸売市場は中央市場に比べ素早い経営判断や斬新な発想による自由な取引ができる市場です。我々の仲間では世代も変わり、どんどん新しいことに挑戦して成長しているところも出てきました。これまでの枠にとらわれず自由な発想と誰にも負けない気迫で、これからの生鮮流通業界というレッドオーシャンを泳ぎ抜いていこうではありませんか!
 卯は跳ねる!2023年の皆さんの健闘を祈ります

 (令和5年新年のご挨拶より)


一般社団法人全国青果卸売市場協会
会長   月田 求仁敬